蝙蝠尾根から塩見岳・間ノ岳を登る

今年は、リニア新幹線の関係で、二軒小屋からではなく手前の椹島から歩くのですが、思い切って2019年7月29日〜8月5日に出かけてきました。

1日目 家 ⇒ 静岡
2日目 静岡駅前を10時のバスに乗り、畑薙第一ダムで乗り換え、椹島ロッジで泊。

3日目
椹島ロッジ3:22 → 二軒小屋6:47〜7:05 → 徳右衛門岳13:04 → 幕営地15:03

椹島から二軒小屋までは3時間強の渓流沿いの車道歩き。
昔は、淵があり瀬がある本当にきれいな渓谷だったが、車道ができてから崩壊土石で埋まり河相は一変していた。

二軒小屋に着く。
周囲はリニア新幹線の基地になっていた。
ロッジからもらった朝食を食べ、いよいよ左奥の尾根を登っていく。

シラビソ林の中の道は、分かりやすい。
登りはじめて1時間くらいの時、徳右衛門岳に泊まっていたという若い女性に出会う。この山道を女性一人とは、びっくり。

尾根は延々と続く。途中で、塩見小屋を出発し二軒小屋でテント泊するという中年男性と出会う。「この尾根を登ってくる人がいるのだ。」と驚かれていたが、下って良かった尾根などあまり聞いたことはないし、尾根は登ってこそのものですね。

この徳右衛門岳山頂近くの水場はパス。水を4リットル持ってきたので、と思ったが、この後は、節水の行動となった。

二軒小屋から登りはじめて6時間、徳右衛門岳にやっと着く。長かった。

連日、雨雷があるので、徳右衛門岳から2時間ほど登った樹林の中でテントを張らしてもらう。
ゴロゴロと雷は鳴っていたが、雨は降らず。

4日目

4日目
幕営地4:36 → 蝙蝠岳5:32 → 北俣岳分岐8:20 → 塩見岳東峰8:59 → 
北俣岳分岐9:33 → 熊ノ平小屋14:40 

幕営地からひと登りすると視界が開け、蝙蝠岳がすぐ前に、そして塩見岳も左肩に見えてきた。

朝の蝙蝠岳山頂。
尾根の先には、端正な塩見岳が控えている。

視点を右に向けると農鳥岳や間ノ岳、遠くには仙丈ヶ岳も見える。

振り返ると、昨日苦労して登った蝙蝠尾根が長々と連なっていた。

塩見岳が近づいてきた。
塩見から来て蝙蝠岳をピストンすると言う、この尾根で出会った3人目の若い男性が下りてきた。「天空のクルージングだ。」と満面の笑み。
確かに、静かないい尾根で、今山行のハイライトのはずだが、私自身は、昨夜眠られなかったせいか体が重く、高揚感はない。

北俣岳(右)とそれに続く塩見岳。
ここから北俣岳まで痩せ尾根が続く。

北俣岳分岐まで来て振り返る。
中央の北俣岳は登らずに、向かって左側を巻いて通った。

視点を変え、今度は、今日の幕営地である熊ノ平小屋方面を見る。まだまだ遠い。

塩見岳は、分岐にリックを置き空身でピストンする。
山頂では、まだ9時だというのに、山々にガスがかかりだしたので、少しだけ写真を撮ってすぐに引き返す。

次第にガスが下ってきて、この後、熊ノ平小屋まで20分というところで雨が降り出し、小屋に逃げ込む。
雨は止まず小屋泊まりとする。

5日目
熊ノ平小屋4:22 → 三国平5:12 →  三峰岳6:42 → 間ノ岳7:40 → 三峰岳分岐8:19
→ 野呂川越11:53 → 両俣小屋12:40

三国平から三峰岳(左の尖り)と間ノ岳を見上げる。
昨夜も寝つかれず足取りは今朝も重い。

痩せ尾根を登り切ると三峰岳に着く。
これから辿る野呂川越や仙丈ケ岳への仙塩尾根が、長々と続いている。

歩いてきた仙塩尾根や塩見岳、蝙蝠尾根を振り返る。

三峰岳分岐から間ノ岳を見上げる。
ここにリックを置き、空身でピストンする。

間ノ岳山頂。
やはり百名山、多くの登山者が登っていた。

6日目
両俣小屋4:42 → 野呂川出合7:00 ⇒ 北沢峠 ⇒ 高遠 ⇒ 宿

三峰岳分岐まで戻り、これから下る野呂川越や仙丈ヶ岳を見る。
このルートは、南アルプスの脊梁の道。たくさんの登山者と出会った。
実は、このような急な下りの砂利道でも滑らないかと怖かったのです。

やっと野呂川越に着く。ここから40分下れば両俣小屋だ。
毎回、感じることだが、ここの管理人さんは、登山者の側に立ったほんとうに親切な人達です。
そんなこともあり、ここのところずっと夕立が続いているので小屋泊まりとした。

この後、両俣小屋を出発し野呂川出合からバスに乗り下山した。

計画では、仙丈ヶ岳から地蔵尾根を下ることにしていたのですが、夕食時に、仙丈小屋から来た人から、予約なしの宿泊は無理、まして明日は土曜日と言われ、迷ったのですが、またの機会にすることにした。
根底には、疲れがあったのでしょう。

帰ってから調べてみると、前回の南アルプス全山縦走時には、休息を含めてコースタイム以内で歩けていたのに、今回は休息を含めて+16%、空身と林道歩きを除けば+24%も多くかかっている。
特に、1日の後半は、筋肉痛はないけれどノロノロとしか歩けない。また、痩せ尾根とか特に砂利の急な下りは、転ばないかと怖かった。

これって、前回の南アルプス全山縦走にから9個も歳を取っていると言うことなのでしょうね。

7日目
もう一つの目的である蓼科高原にお住まいのOさんご夫婦にお出合いし、泊めていただく。
8日目
暑っつ下界へ。

赤線が、3日目の歩行ルートです。

赤線が4日目の歩行ルートです。

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